以前の記事の続き
商品開発していた頃の仕事内容を
簡単にお伝えします。


※開発業務は幅広く取り扱う商品によっても、
 業界によって全然違う仕事内容だとは思います。
 あくまでも私の前職の業務内容です。

前回の記事はこちら↓
9年働いた仕事を辞める。商品開発の仕事内容


半年スパンでの主な仕事

前回は以下の1〜8まで説明しました。
今回は9から11の内容をお伝えします。

1、市場調査と商品作成のためのMT、アンケート作成

2、商品企画プレゼン資料作成
 (社長への商品開発経過資料と営業への発表会資料)


3、商品仕様書作成→工場へ依頼


4、商品見積もり確認と交渉


5、商品サンプル確認


6、モニター(商品のお試し)、サンプル修正指示


7、出張


8、試験

〜〜〜〜〜〜〜〜

今回↓
9、EC用・パッケージ用写真・動画撮影


10、パッケージ作成


11、取説が必要であれば取説作成

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

12、製品基準書作成

13、副資材作成


14、検品


15、商品発表会


16、商品発売




9、EC用・パッケージ用写真・動画撮影

 
パッケージ用や、EC(インターネット用)に掲載するための動画や写真を
プロカメラマンに頼んで撮影します。
アイテム数のこともあり、大体5日程度の日程です。

アイテムによっては、商品を様々な角度から撮るために
単品で10枚以上程必要だったり、更に使い方を見せるため人や動物と一緒に商品撮影したりもしました。

商品のシワだったり角度の違いだったり、欲しい写真と違う場合もあり、何度も修正をかけながら撮り直しがあることも。

特に人や動物と一緒に撮影となるとモデル側の体力勝負だったりもします。
動物だとじっとしていられるかどうか等で上手く撮れる撮れないが決まることが多く、それによって撮影時間が押したりしました。

近年では商品説得材料として動画が必要な事も多く、
動画撮影にも時間をかけました。


完全に商品の形状が固まっていない状態で撮影日に突入する事もあります。(結構多い)

最終サンプルが到着してから撮影したいところですが、
それを待っているとパッケージ出稿に間に合わないのです。遅れた商品だけ別日撮影できなかったので、決められた撮影日に撮らなければ発売日に商品が間に合わない状態に。←発売延期は絶対に許されない方針だったので、何がなんでも撮影に挑みます。

この場合、できる限り後からの修正がないような形でサンプルを作成し、撮影します。
例えば、商品にタグが付く予定だけれどタグなしのサンプルしか無い時は、タグデザインを紙等に印刷してサンプルに貼り付けて撮影することも。

商品の色が全色揃っていない時は、とりあえず現状あるサンプルで撮影しておき、後からパソコン任せで撮影後に色変え。

酷い時には、違う柄のサンプルや、発売時には形状が変わってしまう物も。
それも後からパソコンで加工してそれっぽく見せるのです。

色変え前

色変え後


グリーンの服を赤に変えました。
こんな感じで撮影後に加工してなんとか作り上げるのです!

もちろん後からの加工は時間がかかるので、本来は何も加工したくないですけどね。。

撮影後、1週間程度で撮影データが届きます。何度もお世話になっている個人カメラマンさんの場合だと融通を聞いてくださり、撮影の次の日にデータをくださったりしてましたが、基本的には1週間程かかります。

そのデータ写真を切り抜き加工したり、色変えしたりしてパッケージに当てはめて行きます。
パッケージ用画像が出来上がったら、インターネットやカタログ、ポップ等に掲載してもらう画像も加工したりして、画像を販促課や営業の方に提供します。

10、パッケージ作成


まずは、表面(一番のメイン)のデザインを考案。
商品作成時期と並行して進めます。

商品によっては、パッケージ形状を考える必要があることも。
こんな感じで展開図を考えて行きます。
(上の画像は最終採用した展開図ではないですが)
できるだけシンプルに飛び出した箇所を少なくする事で、
コストダウンが見込めます。

ただし商品によっては、パッケージに強度が必要な場合はその分台紙の折込を増やしたり、商品特徴や取説、注意文言が綺麗に入るサイズにする必要があります。

パッケージの形状が決まったら
どのようなデザインで進めるか、イメージ資料をまとめてデザイン室に依頼します。
デザイン室が他のデザインでなかなか上がってこない時は、自分でパッケージ作成をしたりもしていました。パターンを2〜3案考案して、一番推しを決めます。

大体の大枠イメージを開発課で決め、社長に見せてOKが出たら次に文言(謳い文句や注意文章等)を詰めて行きます。
注意文言も商品によって異なるので、何を入れる必要があるのか検討して記載していきます。
使用方法をイラストで説明した方がわかりやすい時は、その作成も行います。
そのイラストでわかってもらえるかどうかを何人にも試してもらい、わかりにくいところがあれば改善させます。

そして「読み合わせ」を行います。「読み合わせ」とは、1人が文言を読み2〜3名程で言葉や書き間違いがないか、言葉が適しているか、文字の配置が綺麗かどうか等をチェックしていきます。
「。」や「、」も「まる」「てん」と読んで、抜けがないかチェックします。イラストも含めたパッケージであればイラストと文言が合っているか、イラストはわかりやすいかもチェックします。

修正点があれば直してまた「読み合わせ」を行い、修正が無くなったら、もう一度全てを読んで最終チェックです。品質管理部、上長にもOKもらったら出稿です!
その後工場から校正データが届くので、それを読み合わせして間違ってないか確認し、合ってれば印刷GO!

11、取説が必要であれば取説作成
パーツが多く、組立て説明が必要な物や使い方の詳細が必要な物、電気製品や大型商品等で警告や注意文言を多く必要とする商品などには取説を作成していました。

組立て説明や使い方などは、まずラフで流れを書き、大体良さそうであればイラストをおこしていきます。3Dから線画を作成したり、1コマ1コマ線画を起したり。

その後、「10、パッケージ作成」と同じく、読み合わせを行って文言やイラストの確認を行います。
「もっとイラストをこうしたら良いのでは?」「この文言の方がわかりやすいのでは?」と、実際に商品を組立てながらの作業。1回の読み合わせに8時間以上かかる事も…。
ガッツリ読み合わせしてヘトヘトなのに、修正もガッツリあって発狂しそう!

取説読み合わせは文章も多いため長くなり、みんな避けたがるので、毎回人を集めるのも大変…汗

そんなこんなで作り上げ、パッケージと同じく上長等にOKもらえたら出稿です!
取説も校正データが届くので、それを読み合わせして間違ってないか確認し、合ってれば印刷GO!

こんな感じでパッケージや取説を進めていました。

12からの続きはまた今度!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

前職の大変だった事や、辞めてから保育園退園通知が届いてしまった話を
以下の記事に書いてます。
こちらも良かったら見てみてくださいね。

9年働いた仕事を辞める。商品開発の仕事 好きだったけど激務、子育てとの両立 
9年働いた仕事を辞める。保育園退所通知届く…
9年働いた仕事を辞める。商品開発の仕事内容